「超硬ドリル・超硬チップって何？」
「タングステンとはどんな金属なのか」
タングステンは、主にレアメタルの一つで超硬合金の主成分として使用されています。

今回は、『超硬とは何か？超硬合金の使用用途・タングステンの特徴と使用用途』について解説します。

超硬とは？

超硬とは、超硬合金の略で、硬度の高い金属炭化物の粉末を焼結して作る合金のことです。
また、焼結(しょうけつ)とは固体粉末が溶けない温度で加熱し、粉末が固まってできた金属を得ることを言います。

超硬合金の特徴と使用用途

超硬合金の特徴は、高温加熱時の硬度低下率が低いという性質と高い硬度です。
この性質により、超硬はドリルやスライスなどの切削工具に使われます。

金属をドリルとして使う場合、発生した摩擦熱によりその金属の温度が上昇していきます。
高温時に硬度低下が著しい金属であれば、使用している内に切削に必要な硬度が保てず使用できなくなります。

そのため、質の高い切削工具には高い硬度と、高温でも硬度が低下しにくい性質が必要になります。
また、超硬合金はエンジン・トランスミッション・ステアリングなど様々な自動車部品にも使用されています。

タングステンの特徴と使用用途

もっとも主流な超硬合金には、炭化タングステンとコバルトが使われています。
タングステンは全ての金属の中で最も高い融点を持つレアメタルです。

主な使用用途は、電球のフィラメント・砲弾・X線遮断用金属板・タングステンと鉄の合金(高速度鋼)・電子顕微鏡の電子線発生装置などです。

炭素とタングステンを反応させて得られる炭化タングステンは強度が非常に高く、コバルトと混ぜて超硬合金にして使用されます。

また、タングステンは世界産出量の約8割が中国であるという、産出地域に非常に偏りがある鉱物です。

以上が『超硬とは何か？超硬合金の使用用途・タングステンの特徴と使用用途』についての解説でした。

鉱物資源に乏しい日本では、レアメタルの安定供給を図るためにも、タングステンを使用している工具などのリサイクル及び国内再利用が重要です。

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