皆さんはレアメタルのモリブデンについてご存知ですか?
「モリブデンという名前は聞いたことあるけど、よく知らない。」
「モリブデンの特徴ってなんだろう?」
「レアメタルって言うぐらいだから数は少ないだろうな。」
このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、レアメタルであるモリブデンについて、その特徴と用途についてお伝えします。

モリブデンの特徴

タンタルの主な産出国は、以下の国々です。
（）内は、総生産量に占める割合を示しています。

・コンゴ民主共和国（約30％）
・ルワンダ（約30％）
・ブラジル（約8％）
・中国（約7％）
・ナイジェリア（約15％）
・エチオピア（約4%）
・その他（約5%）

このように、アフリカ大陸の国が多くなっています。

モリブデンの生産量

モリブデンは銀白色の硬い金属で、融点は2623℃と高く、この高さは金属の中では5番目となっています。
熱膨張率が低く、高温環境であっても形状安定性が高いという特徴を持っています。
他にも、空気中では安定している、耐酸性が強い、電気抵抗性、高い熱伝導性と電気伝導性を持っているなど、様々な特徴を持っています。
地球の地殻に広く存在していますが、近年ではその含有量が少なくなっています。
高融点の金属の中では、比較的加工がしやすい金属となっています。

モリブデンには、上記のような特徴があるので、様々な用途で使用されています。
次は、その用途例についてお伝えします。

モリブデンの用途例

モリブデンの用途は、大きく以下の4つに分けられます。

・酸化モリブデンやフェロモリブデンとしての用途
・硫化モリブデンとしての用途
・モリブデンと銅の合金としての用途
・モリブデン自体の用途

酸化モリブデンやフェロモリブデンとしての用途
各種合金鋼の添加元素に利用されます。
また、工具鋼群に多用され二次硬化能を高めます。

硫化モリブデンとしての用途
硫化モリブデンは摩擦係数が低いため、工業用の潤滑油やエンジンオイルの添加剤として用いられます。
硫化モリブデンが配合された油脂類は深緑色をしているため、他の製品と区別しやすくなっています。
また、モリブデン配合油脂は特別に高価ではないので、需要も高くなっています。

モリブデンと銅の合金としての利用
この合金は優れた温度特性と適度な導電性を兼ね備えています。
そのため、ハイブリッドカーやロケットの電子基板などに主に用いられます。

モリブデン自体の用途
高温環境下において形状安定性が高く、タングステンよりも安価であるために、高温域で機械的性能が期待できる場面において利用されます。
近年では、液晶パネルの製造ラインなどでも薄板として使用されています。

まとめ

今回は、モリブデンの特徴と用途をお伝えしました。
モリブデンの知識を深める助けとなれば幸いです。