「レアメタル」という言葉を聞いたことのある方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。ですが意外にも、それがどんなもので、どんな製品に使用されているかご存知の方はあまり多くはないものです。そこで今回は、レアメタルとは何か、どんな用途があるのかについて、お話したいと思います。

レアメタルとは

レアメタルは、特定の金属の名称ではありません。地球上にある金属のうち、在存量が稀であったり、抽出が困難であったりして、地球上に多く存在しない貴重な鉱物の総称のことを言います。

強度を増すことや、錆にくくすることを目的として、構造材料への添加物として利用されます。そのほか、発光ダイオードや電池などの電子・磁材料など、その用途は多岐にわたります。
主なレアメタルの種類としては、常温や高温での硬度が高いタングステン、高温での機械的硬度の高いモリブテン、空気中で酸化しにくく内部を保護するタンタル、海水中でも錆びないチタンなどがあります。

使用用途

以下では、レアメタルの具体的な使用用途を見ていきます。

◆自動車

次世代自動車の開発・生産が進む自動車産業では、たくさんのレアメタルが利用されています。
例えば、EVに使用されるリチウムイオン電池は、大きな電流が得られ、電圧も安定しているため、バッテリーとしての需要が高いです。主に、ネオジム、ジスプロシウム、リチウム、コバルト、ニッケルが利用されるレアメタルです。

◆家電

エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの様々な家電ではモーター等で磁石を用いるため、ネオジム、ジスプロシウムが使用されています。

◆精密加工機械

非常に高い精度が求められるPCや携帯電話、デジタルカメラの製造ですが、この分野でもレアメタルが利用されています。自動車やコバルトと同様にネオジム、ジスプロシウム、コバルト、タンタルなどが使用されています。

◆超硬工具

超硬工具とは切削作業に用いられる工具のことです。タングステンは、このような超硬工具に用いられ、自動車や、新幹線、造船などの製造業の発展に大きく貢献しています。
このようにレアメタルにはたくさんの種類と用途があり、その需要は日々高まっています。また、リサイクルや買取の際には高額取引を期待できる素材でもありますので、そのコツやポイントについてもぜひ、調べてみてくださいね。

まずはどんなレアメタルが使用されているか、みなさんのご家庭でも見られるものがあると思うので、探してみると良いかもしれません。