「ステンレス鋼の切断屑を処分したい」
「ニッケル水素電池って処分できるの？」
レアメタルの供給を全て海外に頼っている日本にとって、ニッケルを含めた金属の再利用は非常に重要です。

今回は、『ニッケルの使用用途・産出地と産出割合』について解説します。

ニッケルの使用用途

・「ステンレス鋼」
ステンレス鋼とは、一般的にクロムを10.5%以上含む鉄合金と定義されています。
鉄は強度もあり加工も容易な金属ですが錆びやすく、耐食性の高いクロムやニッケルを加えた合金にすることで化学的に安定になります。

ステンレス鋼は再利用しやすいことで知られ、ステンレス鋼のスクラップを原料として新たなステンレス鋼が作られています。

・「電池」
ニッケルが使用されている電池にはニッケル水素電池とニカド電池の二種類があります。
ニッケル水素電池は正極にニッケル酸化化合物、負極に水素または水素化合物を用いた再充電再使用可能な電池(二次電池)です。

ニカド電池は、正極に酸化水酸化ニッケルを、負極にカドミウムを使用した電池です。

ニッケル水素電池がニカド電池の約二倍の電気容量を持つこと・カドミウムが人体に有害であることから、ニカド電池は衰退しニッケル水素電池に取って代わられました。

近年では、ニッケル水素電池のように自然放電により容量が減らないリチウムイオン電池が主流になりましたが、エネループなどの電気容量の減少が起こりにくいニッケル水素電池も発売されています。

ニッケルの産出地と産出割合

2010年の経済産業省のデータによれば、ニッケルの産出国上位参加国はロシア・カナダ・インドネシアです。
それぞれの国は、世界のニッケル産出量の19%・17%・13%を生産しています。

日本は2010年時点では輸入するニッケル原料の47%をインドネシアに頼っていましたが、現在では、インドネシアからの供給が途絶え、フィリピンやニューカレドニアから輸入しています。

以上が『ニッケルの使用用途・産出地と産出割合』についての解説でした。

日本政府は国内への安定供給の実現のため、ニッケルの数十日分の備蓄を行っています。
同じく、レアメタルの回収と再利用も政府主導のレアメタル安定供給の政策に含まれています。

当社では大阪神戸を中心にニッケルが含まれるステンレス鋼などの金属切断屑などのスクラップを全国宅配買取しています。
また、スクラップ容器の貸出・定期回収・現場の掃除や整理などスクラップ処理に係る業務すべてをお手伝いしていますので、お困りの方は当社にご連絡ください。